ユートピア研究

『見つけ出すもの』ではなく『作り出すもの』、それがユートピア

2016-06-07から1日間の記事一覧

26. デンマークのコハウジング ~共同体(コミュニティ)の実験~

1970年台初め、デンマークで社会的開拓者のグループは、コハウジングとして知られている共同体(コミュニティ)の実験を始めた。コハウジングは現代的な村であり、現在もいくつかの国でしっかりとした基盤がある。住人達が設計し、コミュニティの強い結…

25. エホバの証人の地上天国 ~神の意思と人間の使命~

この「ユートピアへの挑戦」のサイトの見直し作業をし、新しいケーススタディーを探していたところ、我が家の玄関にエホバの証人の家庭訪問伝道者が2人現れた。大変折り目正しい、好感な青年たちで「人生には何の目的があるか」といったスペイン語のパンフ…

24. イスラエルのキブツ   ~独立国家建設への基礎となった共同体~ 

KIBBUTZとはヘブライ語で「集団・集合」を意味する言葉です。イスラエルで生まれた「キブツ」と呼ばれる共同村は、1909年帝政ロシアの迫害を逃れた若いユダヤ人男女の一群が、パレスチナに帰って、最初のキブツ・デガニアをガリラヤ湖畔に作ったところからス…

23. アドベンチストの学園村 ~学業に専念できる環境を提供するには~

アルゼンチンのミシオネス州のアレンという町の郊外にイフバ (I.J.B.A)と呼ばれる全寮制の学校があります。200名ほどの生徒が衣食住を共にし、教職員たちと一緒に働きながら学び、優良な食品を生産し、地域社会に溶け込んだ共同コミュニティーのような存…

22. モルモンが不毛地に築いた楽園   ~開拓精神の勝利~

米国ユタ州は、全人口の60%以上がモルモン教徒だといわれています。もともと、不毛の砂漠地帯を、ブリガム・ヤングというモルモン教の指導者のもと、モルモン街道を進んできた幌馬車隊がこの土地を開拓し、ここに住み着いたという歴史があり、現在でも人口…

21. パラグアイのメノニータ社会   ~平和主義の自給自足社会~

南米・パラグアイに、ドイツやスイスから450年の流浪の旅を経て、約80年前に“安住の地”パラグアイにたどり着いた、「メノニータ」と呼ばれる宗教一派の自給自足社会が存在します。彼等はメノー派キリスト教徒(プロテスタントの一派)たちで、信仰の自由を求…

20. ノアの方舟 (ノアのはこぶね) ~破滅する日本を出て南米に築こうとした共同社会~ 

1970年代に東京に大変な超能力とカリスマをもった女性が現れました。末広千幸は、人の病気を治す力を見せ、日本の政治経済状態についての予言をしてことごとく当て、そして社会問題についての鋭い分析から日本は破滅の危機にあることを公言しました。彼女は…

19. ヤマギシの村   ~無所有一体思想~

ヤマギシの村は、1953年に養鶏家の山岸巳代蔵という人が考案した思想体系(「無所有一体」等)を元に、集団農場での共同生活・お金のいらない自給自足を目指した理想社会の建設に力を注ぎ、健康な野菜や卵を目玉とするヤマギシ農場を日本全国に39箇所、海…

18. シュタイナーの「ひびきの村」   ~神秘主義の人智学共同体~ 

「ひびきの村」はユーゴスラビア(現クロアチア)のクラルイエベック生まれの思想家ルドルフ・シュタイナー(1861年-1925年)の世界観を基にして共に働き、学び、生きることを目指す人々のための場所です。 ルドルフ・シュタイナーはすべての人が自由に、平…