9. 文学者たちが描いたユートピア
19世紀から現在にかけて最も大きな影響をもったユートピア思想とは、ロシアの文豪レオ・トルストイのものではないでしょうか。
「戦争と平和」で知られるトルストイの作品の中には、「イワンのばか」という彼が理想とする人間像を描いた作品があり、そして徹底した、
- 人道主義
- 平和主義
- 他人への奉仕精神
これらに基づく彼の社会思想と教育思想は、
など、多くの知識人や指導者に影響し、そして多くの人間がユートピア建設に挑戦しています。
他に、イスラエルのキブツや、アメリカ大陸に渡ったメノニータやアミッシュたちのコミュニティーも彼の影響を受けているようです。
私が実際に訪問した場所は、トルストイの影響を受けたユートピア思想として、埼玉県にある武者小路実篤の「新しき村」と、南米ブラジルに弓場勇氏が造った「弓場農場」などは作者が共感を覚え、訪問し友好関係を維持する共同コミュニティーです。
しかし他方で、よく作者との関係の有無について問われたことのあるシュタイナーの「ひびきの村」や、「ヤマギシの村」などについては、訪問したことも、一切の関係をもったこともありませんが、別の記事にて、参考例として研究対象にしています。