10. 宗教者たちのユートピア造り
ユートピアの中には宗教思想が土台となり、安定した理想的社会を築き、地域社会から尊敬されるケースも多くあります。
キリスト教の原点である、キリストとその弟子たちの、家計を全部一緒にした衣食住共同体が原始共産主義の土台であるとされているため、アメリカに開拓に入った宗教グループでは経済的な自立を達成されるまでの間は、共産主義とは別に、原始キリスト教的なユートピア社会を目指したものがありました。
その中には、
- 米国ユタ州にモルモン教が築いたソルトレイクシティー
- 世界中に見られるアドベンチストの学園都市
- パラグアイにある、メノニタ教団の自給自足コロニー(移住地)
- イスラエルのキブツ
- スコットランドのフィンドホーン共同体
などが、知られていますがこれらは、地域政府や国際社会にも認められた実在するユートピア社会の見本です 。
そして、アメリカで最初に計画的に造られた都市と言われているフィラデルフィアは、理想郷作りを目指したクエーカー教の信徒たちが作った理想的都市です。
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当ブログでは本記事のように、宗教的な要素のテーマを題材にすることがあります。
しかし、筆者自身はどの宗教にも属しておりません。
また、記事に登場する宗教やそれらに関する団体は、あくまでも「ユートピア」と言った観点から研究する上での研究対象であるということをご理解いただければ幸いです。