ユートピア研究

『見つけ出すもの』ではなく『作り出すもの』、それがユートピア

24. クエーカーの社会的実践

 友会徒の社会的実践は、すべての人に内なる光があるのであるから、人間は無限に尊く、はかり知れない可能性を有すること、そして人はその内なる光に従って行動する自由を持っている。

 

とくに平和問題については、最も重要な運動の一つとして、多くの友会徒によって推進されてきた。戦争は国家間の問題を解決する手段ではないという観点から、これを一切否定し、平和的方法による解決を熱心に求める。同じ理由から、相手に対して暴力をもって問題を解決しようとするあらゆる行為にも強く反対し、その思想の普及に努めている。

 

古くから行われた社会活動としては、ウィリス・ホイットニーによって創立された赤坂病院を基盤とした医療活動や、茨城県下を中心とした禁酒運動がある。

 

また、関東大震災に際しては、キリスト友会奉仕団を組繊し、10年問にわたって罹災者の救援等に積極的な奉仕を行った。さらに農村生活改善運動にも精力的な力を注いだ。

 

昭和初期に設立された老人ホーム愛友園は、現在設備が拡大されて活動を続けている。言た、第2次世界大戦後の困窮期には、アメリカソ・フレンズ奉仕団等が中核と在って活躍したラ・ラによる救援は大きな力であったし、日本フレンズ奉仕団は、当時のアメリカソ・フレンズ奉仕団の事業を経承し、現在保育園や児童センター等の活動をしている。

 

教育活動としては、普連土学園や幼稚園があり、その他フレンズ・センター活動を行っている。なお、友会徒の一人一人が、現在の混乱した日本社会の中にあって社会的実践の重要さを認識し、それぞれの置かれた立場や生活を通して、さらにその推進に努めている。

 

 

 

 【制度と組織】

 キリスト友会の基本となる集りの単位は月会であり、そこでは礼拝会と事務会を行うほか、独自の宗教活動を行う。月会と呼ばれるのは、毎月1回事務会を開くことに由来する。

 

この月会が集まって年会を構成し、各月会との連携を保ちながらより広い活動を行う。年会という名称は、毎年1回集会を開くことからきている。月会や年会には役員が設けられており、事務会で推薦された指名委員によって会員の中から選ぱれ、事務会で決定される。

 

役員には、代表書記、会計をはじめ、財務、教務、出版、国際、社会、平和等の委員会があり、それぞれの仕事を分担する。役員や役員会の仕事は、集会の維持・発展、会員・会友の信仰や生活問題の世話、社会活動等であるが、重要な事項についてはすべて事務会にはかって決定される。

 

事務会はキリスト友会独特の方式であって、礼拝会と同じ精神で行われる。議事は充分な話し合いの上、出席者全員の合意によって決定される。キリスト友会は、内なる光を信じ、友会の方式に従って活動しようとする人を会員として受け入れる。

 

相当の期間、礼拝会やその他月会の行う集会に出席し、会員になることを希望する者は、所定の申込書を月会に提出し、特定の役員による面接等を経た上、事務会の承認によって受理される。会員は特定の月会に所属すると同時に年会の一員となる。なお、月会と年会の諸活動は、会員の献金によって支えられる。

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