25. ハンコック・シェーカー教徒村 家具職人の集団社会
ピューリタン教徒を先頭とする宗教グループのアメリカへの移住は、家族単位での開拓事業でした。
その中、シェーカー教は18世紀終盤、アメリカ合衆国に起った厳格な清教徒の派で、「自給自足の共同生活」を基本的スタイルとし、木工の仕事に専門化し、アメリカの中でも家具造りで知られるようになり、独特の文化を生み出しましたが、 19世紀後半から衰退し、現在はサバスデー・レイクのシェーカー村一つを残すのみとなっています。
シェーカー教はマザー・アン・リー率いるキリスト教から1747年に分離した宗教です。
集団生活をして酪農品や木製品などを販売して生計をたてていました。共同生活、懺悔、男女平等、禁欲、独身主義、勤勉、質素を心掛けた宗教団体です。
当初は礼拝時に激しく身体を揺らした(シェークする)ことからこの名前が着きました。アメリカの東部を中心に各地にシェーカー村が作られました。今でもいくつかは現存して、博物館になっています。 ウッドワーカーにとってはやっぱりシェーカーが作り出した木製品が気になるところです
。シンプルで洗練されたエレガントなデザインを私は大変気にいっていて、いくつかレプリカでリプロダクションを作りました。
ハンコックシェーカービレッジはボストンから車で3時間あまり。ニューヨーク州との州境にあります。夏の土曜日とあって郊外へ向かうハイウエイは交通量が多かったです。
屋根にカヌーを積んだ車も数多く走っています。ここらへんは湖や川が多いからなのですね。うらやましい環境です。手作りらしきウッドカヌーを積んだ車もいました。 シェーカー村は緑の多い静かな山あいにありました。
この土地はシェーカー教に改宗した信者によって寄贈されたもので、実際に1783年から1960年までシェーカー教徒が生活をしていました。独身主義でしたので、新たに信者になる人が少なくなった結果、衰退して行ったのでしょうか。現在はシェーカーの当時の生活を保存し、公開するための博物館になっています。
引用サイト:<シェーカー村旅行記>